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TITLE.

"本物"に溢れる家は、暮らしをリフトアップする。

  • CATEGORY.
    暮らし紹介
  • DATE.
    2018.04.25
  • KEYWORDS.
    リノベーション , マンション , ヴィンテージ , インテリア

職場での評価や信頼は厚く、休日には仲間と遠出してみたり、フットサルを楽しんでみたり……。理想のマイホームを手に入れ、車も買った。と、並べてみれば理想の40代ライフを絵に描いたような生活を送るIさん。それだけに、暮らしのあらゆるところに強いこだわりが窺えるのだろうと想像してしまう。こと「住まい」に関しては、インテリア雑貨メーカーとコラボしたリノベーション済みのマンションに決めたというのだから、やはり、と思わずにいられない。この日、職場の仲間を招いて開かれた、新居のお披露目パーティーにお邪魔した。

Iさん プロフィール

住宅やオフィスのリフォーム・リノベーションを手がける企業に勤める、いわば住まいのプロ。アメリカ西海岸を思わせるリラクシングな空間に、無垢の木材やアイアンなどの無骨でリアルな質感が同居した、振り幅の広い2LDKの空間に暮らす。ソファに座ってサッカー観戦をするのが至福の時間。

Iさん宅の間取り図。LDKと寝室、ふたつの空間はがガラス張りの仕切りでゆるやかにつながり、寝室にもたっぷり陽の光が注ぐ。

住まいには、誤魔化しがきかない。

「賃貸に住み続けるよりはいいかな、って。それだけなんです」。

この家に住むことを選んだ理由を聞くと、Iさんはさらりと答えた。自身も住まいにまつわる仕事をしているだけに、マイホームの購入には人並以上の理由やきっかけがあったに違いないと意気込んで聞いたのをヒラリとかわされ、正直、拍子抜けしてしまう……。

「近隣の住環境もよく、マンションには信頼できる管理会社が入っていて。それに、インテリア雑貨のブランドとのコラボレーション物件ということで、家具や雑貨を自分で揃える必要もない。本当に、ただ賃貸を引っ越すような感覚で家を持つことができたんです」。

なるほどそう聞くと、たしかにここを選ばない手はないように思える。 ならば、と、住まいのほかに普段こだわっていることについて聞いてみると、「そもそも、趣味がないんですよ」なんて話すから、なおのこと驚いた。

ただ、Iさんの言う"無趣味"とは、すなわち「家で過ごす時間が長い」ということらしい。だからこそ気に入ったのは、この家で使われている素材に"ニセモノ"がひとつもないこと。

「たとえば無垢のフローリング。これは新築マンションではなかなか実現しにくいですよね。部屋を区切る窓枠も、本物のアイアンにガラスがはめ込まれている。レンガにしても、タイルにしても、イミテーションがひとつもない。"本物"に囲まれている感覚があって気持ちがいいんです」。

趣味がないからこそ、家にいるときには"本物"に触れていたいという想いは、自身の仕事観にも直結している。

「衣食住の『住』の世界に20年くらいいると、住まいには誤魔化しがきかないことが実感できるようになります。家のなかにあるものも、やはり"本物"でないと意味がないというか。ひとつひとつ積み上げられたレンガや、一枚ずつ張られたフローリングには、自然と人のぬくもりも感じられますよね」と、住まいに対するプロ意識をちらりと覗かせる。

住まいを抜かりなく構成する、いわば男なら誰もが憧れる"隠れ家"の必然とも言えるディテールもさることながら、Iさんがここに住みはじめてひときわ感動したのは、見た目以上の「暮らしやすさ」だった。

「実はこの家、うちの会社の女性デザイナーが手がけたものなんです。男性的なインダストリアルデザインのなかに、女性のアイデアが活きている。たとえばキッチンや収納はあくまで機能性を追求していて、そういうところに、デザインだけじゃない"本気"を感じますね」

Iさんお気に入りの「DULTON」のキャスター付きキャビネットは、キッチンの顔。独立した作業スペースとして使えるうえに、重厚感のあるデザインが空間を引き締めてくれる。

おもてなし精神は、たとえオフでも。

部屋を案内してもらっている間に、Iさんがパーティーに招いた面々が集まってきた。 「無趣味だ」と話しながらも、「月に一度は仲間と一緒に遊びに出かける」というアクティブな一面も持つIさん。冬ならスノーボード、夏なら潮干狩りと、気の置けない仲間とともに季節を満喫する。ただ、「家での自分は、基本的にオフの状態」だから、仲間を家に招くことは滅多にないのだとか。

 

「それでもいざ自宅に招くとなれば、しっかりもてなしたい」というだけあって、この日集まった仲間のなかで率先して動いていたのは、ほかでもないIさん自身。

食事のサーブはお手のもの。準備をしながらも、仲間の会話にしっかり聞き耳を立て、いいところで絶妙なツッコミを入れるのももちろん忘れない。

「お前は何もしてないな!」と冗談っぽく言いつつ、若手が手持ちぶさたにならないよう役割を与える。きっと、いい上司なんだろうなと、見ていてバシバシ伝わってくる。というか、おそらく根っから"もてなし役"が性に合っているのだろう。

もろもろセッティングができたところで、全員で「乾杯〜!」。 「家ではオフ」と言いつつも、なあんだ、結局はもりあげ役であり、やっぱり一番たのしそうなIさんだった。

住まいが、暮らしの質まで高めてくれた

職場での評価や信頼は十分に得ていながらも、こと"暮らし"に関しては、どこか同世代への引け目すら感じていたと、仲間が帰ったあとでポロリ本音を漏らすIさん。 「若いころは、休みの日にひとりでふらっと外に出て、友達を誘って夜遊び。そして次の朝帰ってきて、そのまま出勤。そんな生活を続けていました」と、やや自嘲気味に振り返る。

ところがこの家に住むようになって、「趣味を持ちたい」と意識がガラリと変わったのだという。

「住まいがきれいになり、身の回りが整ったことによって、自分の"ステージ"が上がったような気がするんです。住まい以外の部分も、同じようにステップアップさせないと、という意識が芽生えたというか。さぼっていたフットサルをまたはじめてみよう、とか、健康に気を遣ってみようかな、とか。なんかこう、『ちゃんとしよう』って。車を買ったのも、その一環だったのかもしれません」。

流れに身を任せるようにして家を買ったというIさん。ふと気づくと、想像以上に自身が変化していたことに驚いたのだとか。「だって、『ただ家を買った』だけなんですよ!」

そのようにして味わった感覚は、そのまま自身の仕事への誇りにもつながることとなった。

「ここに暮らしはじめたことで、『なんか俺、ちゃんとしたな』って。そんな風に幸福感を味わうことができたから、改めて、衣食住の住にまつわる自分の仕事を誇らしいと思えました。だからこそ、お客さんに寄り添って、妥協せずに作っていくことがなにより大切だ、とも」。

住む場所や部屋を変えるだけで、「暮らし」がグイッと底上げされることがある。そこに"本物"があれば、なおのことうれしい。住まいには、暮らしてみるまではおよそ想像のつかないような(住まいのプロであるIさんでさえ気づかなかったくらい)不思議な魔力があるのかもしれない。